その雨粒が次第に激しいものになるのに、それほど時間はかからなかった。
濡れるに任せていた身体に、忠信が羽織をかけてくれた。

義経「……忠信。私は……何をしてしまったのかな」

……私は今、どんな顔をしているだろうか。
泣いているか笑っているのかさえもわからない。

義経「神仏に、兄上に、法皇様に疎まれるようなことを何か……」
義経「教えて……くれないか……教え……て……」