弁慶「……御免!」

(えっ!?)

突然、弁慶は私の体を抱え上げると、元来た道を走り出した。
後から喜三太と吉次もついて来ている。

義経「待て、どういうつもりだ……!」
喜三太「遮那、気持ちはわかるけど、今みんなを助けるのは無理だ」
義経「馬鹿なことを言うな! 何をしている? 弁慶、戻れ!」
弁慶「今は御身が一番大事。もたもたしておれば、他の兵が駆けつけて来てしまいます」